作業療法(OT)

 精神科リハビリテーションの一つで、病気によって生じる「生活のしづらさ」の改善、本来持っている能力や機能を回復・向上させ、その人らしい生活が送られるよう支援します。

目的

1.病状の安定

心の安定と身体の健康が得られるように活動を通して病状の安定を図り、回復を促進します。作業活動には気分転換、情緒の安定、ストレス発散などの効果があります。

2.対人関係の改善

人との関わりを持つことが苦手な人に、様々な活動を通して人と交流する機会を提供し、他者と上手く関わるための方法を練習します。

3.生活を取り戻すための援助

「やった、できた」などの体験を通して、心身の回復を図ります。様々な活動を通し自分を表現して自分にできる事を確かめ自信が持てるように援助します。

4.安定した生活への援助

病気により生活が不規則になりやすいため、定期的な作業療法への参加を促し、生活のリズムを整えていきます。

5.病気の理解

病気の症状や原因、治療法などについて正しい知識を学ぶことで、病気に対する理解を深め、病気との付き合い方や前向きに治療に取り組む姿勢を身につけることが出来ます。
当院では、以下のようなスケジュールで疾患教育を行っています。

テーマ 内容 担当者
1回目 行動制限/エゴグラム 行動制限、責任レベル、エゴグラム 作業療法士/心理療法士
2回目 栄養教室 生活習慣病(糖尿病・メタボリックシンドローム) 管理栄養士
3回目 栄養教室 ウェルネス体操 作業療法士
4回目 疾患教室 統合失調症について 医師
5回目 生活障害とリハビリ 生活障害とリハビリテーション 作業療法士
6回目 疾患教室 双極性障害について 医師
7回目 服薬教室 服薬DVD 看護師
8回目 服薬教室 抗精神病薬について 薬剤師
9回目 社会資源 街の応援団を探そう/デイケア 精神保健福祉士/デイケアスタッフ
10回目 アルコール教室 アルコールについて 医師
11回目 社会資源 訪問看護/就労継続支援B型事業所/就労移行支援事業所 各スタッフ
12回目 再入院防止教室 私らしさを保つために 作業療法士
13回目 睡眠教室 工夫で良い睡眠を 医師

活動内容

  • 創作活動
  • 音楽活動
  • レクリエーション
  • SST(生活技能訓練)
  • 心理教育
  • 個別OT